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甲冑というが、どちらが「よろい」でしょう、と尋ねると、「冑」と自信をもって即答されたりする。本来は甲がよろいで、冑がかぶとだが、日本では、逆の用法もかなり定着しているとみられ、辞書でも一応書いているものがある。広辞苑は、「かぶとむし」に「甲虫」の表記も載せている。 Microsoft IME98では、「かぶと」で「甲」「兜」「冑」が候補に出た。 JR 中央線の前身である甲武鉄道の「四ッ谷トンネル」の入口にはブロンズ製の兜が飾られていたが、「かぶと」は甲武鉄道会社のシンボルだとのこと。 「甲」の字音が歴史的かなづかいでは「カフ」であることも、何だかこっちが「かぶと」のような気にさせる。 「冑」に関してもうひとつ話題になるのは、形のよく似た「胄」という字があることだ。「胄」の意味は「あとつぎ」だが、音は同じ「チュウ」であって、ますますまぎらわしい。日本漢字音が同じで混同される文字でも、中国語では全然違うことがよくあるが、このペアに関しては中国語の発音もまったく同じ。中古音にさかのぼっても同じであるようだ。区別して使えという方が無理なような気がする。 繁体中文の Big5 でも、これらの文字には別々のコードが与えられているが、香港のオンライン新聞でも「皇孫貴冑」などと書いてあり、コードを調べると「よろい」の方だった。「甲冑」「貴胄」の文字を入れ替えて中文サイトを検索しても相当数ヒットする。 |
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