風鈴’別館

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zoom RSS 漢字メモ : 硫黄

<<   作成日時 : 2007/03/11 10:48   >>

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硫黄島(東京都)は「いおうとう」と読むものだと、なんとなく思っていたのだが、最近の映画「硫黄島からの手紙」では「いおうじま」と読むようなので、間違って覚えていたのかと思った。しかし、小笠原村のサイトでは「いおうとう」になっているし、もともと「いおうとう」だったもののようだ。英語では Iwo Jima と書かれるので、「いおうじま」はそれにひっぱられたものとし、太平洋戦争と強く結びついた地名だけに、「アメリカ人のつけた名前で呼ぶのは納得できない」という意見もある。イオウジマは、バラナシが英語では Benares となっているような、訛った地名なのだろうか。国土地理院の地図のリストなどでは、「いおうじま」になっている。

一般に、日本の島名は、大島・三宅島など、「-しま/-じま」と読まれることが多い。イースター島・カプリ島など、外国の地名の場合は、「-とう」になる。また、礼文島・国後島など、アイヌ語起源と思われる地名も「-とう」である。「いおうとう」は例外的なようにも思えるが、明治時代になってから開拓されたことや、軍事拠点としての性格が関連しているのかもしれない。

「硫黄島」の地名は、もう一つ、鹿児島県にもあり、こちらは「いおうじま」。俊寛の「鬼界ヶ島」がこの地であるとされる。

ところで、「いおう」は漢語なのだろうか。「硫」の字音は、同じ部品を持つ「流」「琉」と同じく、漢音リュウ・呉音ルである。「イ」というのは漢和辞典が扱う「字音」ではないようだ。「いおう」は古語では「ゆわ」とも言う。「ゆわ」の語源は、大きくわけて「湯の泡」説と、硫黄の呉音「ルオウ(ルワウ)」が転じた説の二つがある。後者の字音説をとるならば、語頭の r が脱落したことになる。もともと、日本語には語頭の r はなかったとされるので、発音しにくいから脱落したという説明は可能だ。ただ、原音で l- のついた字音がラ行以外で写されている例は、とりあえず他に思いつかないのだが(現代韓国語を反映したものは別として)。「ゆあわ」が漢語にひっぱられて変形した、あるいは、漢語を借用する際に「湯」の連想が働いた、などの中間説も可能かもしれない。

[追記] 国土地理院も「いおうとう」の読みに変更。(硫黄島の呼称を「いおうじま」から「いおうとう」へ変更)

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