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「十」の字音は歴史的には「ジフ」で、それが「ジュウ」に変化したが、熟語で、後続の子音によっては「ジッ」になった。同じような変化をした字音には、入(ニュウ/ニッ)、立(リュウ/リッ)がある。従って、「十銭」は「ジッセン」が歴史的に根拠のある読み方で、「ジュッセン」は「ジュウ」と「ジッ」が混じり合った、慣用的な読み方と考えられる。 しかし、「ジッセン」は「ジュッセン」の訛り、という説をとなえる人も、昔からいるという。(きょうのことばメモ「『じっせん』は訛りだという説」) 言語学者の説とのことなので、理屈を知らずに言っているのではなく、それなりの理由があるのではないかと思うが、具体的な論拠はどういうところにあるのか、興味をひかれる。 子供の頃に読んだ絵本かなにかで、「ジュウエン(十円)」と言うべきところを、どうしても「ジーエン」と言ってしまう人物(子ブタかなにかだったような気もする)が出てくる話があり、どういう話だったか忘れたが、そのことだけがなぜか印象に残っている。 「昔の茨城弁集」には「じーいん」など、「十」を「ジー」と言う例が出ている。他にも、「じーえん」を(別の地方の)方言とか、昔の人が言っていたと書いているページがある。 「ジュウ」と「ジー」で、「ジュウ」のほうが規範的、「ジー」は方言的あるいは俗語的な形とすれば、「ジュッ」と「ジッ」についても、同じ対立があるということなのかもしれない。同じ「ジッ」という形であっても、その形になるまでの理屈が違うことが、くわしく説明できるなら面白い。 |
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